前節ガンバ大阪に破れたものの、徐々にポヤトスサッカーの浸透度を高めつつある徳島ヴォルティス。
残留へ向け連敗を避けたいなか、中2日で迎えたホーム湘南ベルマーレ戦を振り返る。
J1 第17節 湘南ベルマーレ戦
結果
13' カカ
23' 町野修斗
前半
前半は徳島が保持する展開でゲームが進む。
3142の湘南は2トップ+IHの名古で徳島の最終ラインにプレスをかけ、残りの中盤2枚でボランチを見る形ではめてくる。
徳島は優位性は、まず高さのない湘南CBに対し垣田。
ここは何度も起点となることが出来ていた。
あとは高卒ルーキー平岡と岩尾のところだろう。
徳島のプレスはいつものように2トップどちらかがアンカーを消しながら前から行けていたが、湘南CBの運びで上手く外されることも何度か見られた。
失点シーンはドゥシャンのミスが大きい。
まず競りに行ったカカとの距離感が悪かった。
本来なら後ろに流れることを想定してもう少し後ろに構える必要があったシーンだったが、カカが競り勝つと決めきってしまったのかポジション修正を怠り裏を取られる。
その後も焦ってスライディングするも空振り相手に余裕を持ってシュートを打たせてしまう。
恐らく滑らなかったらシュートブロックまでは行けなかったかも知れないが、相手のシュートにプレッシャーを与えられたはずだ。
後半
湘南は前半岩尾に優位性を持たれた平岡のところを山田に交代し適切な修正。
前半は保持しつつ攻め込める場面も作れていたが、後半は湘南が主導権を握る展開に。
前半早いタイミングで渡井、杉森、ジエゴを下げバトッキオ、西谷、藤田を投入し、岸本が左SBに移動した。
選手を変え打開を図るも藤田のクロスはGKに処理され、西谷も突破しきれず、バトッキオはあまりボールに絡めなかった。
その後に岩尾とジョエルを交代し中盤の運動量を増やし、宮代と河田を交代しゴール前の人数を増やしたが得点には至らず。
雑感
G大阪戦に引き続き、攻撃に移る場面での細かいミスが非常に多いという印象が残った。
J2に比べ余裕を与えてくれないなかで、同じパスを10本中8本通せるのか、5本しか通らないのかがJ1では大きな差になることを思い知らされる。
得点に関しては、最終ラインのビルドアップの影響は大きいと感じる。
ドゥシャンやカカが福岡や航平ほど技術や理解度が高くないなかで、ここからの短いパスが引っ掛かると移動距離の多い選手(特に岸本)のポジショニングには大きな影響を与えてしまう。
現状守備力ではこの2人が最適なチョイスなことは間違いないなかで難しい問題となっている。
身長で相手を上回っているなかセットプレーをものに出来なかったのも課題だろう。
久々の先発となった渡井は、昨年に比べシンプルにダイレクトでのプレーが目立つようになった。
恐らくJ1のプレッシャーレベルを感じるなかで適応した結果だと思うが、まだまだ簡単にインターセプトされたり潰されるシーンが目立ち、チューニングは合いきってない印象。
失わないことと、その次は相手にどう脅威となるのか、この2点をクリアすれば再び輝きだしてくれるだろう。
次節へ向けて
ここからリーグ戦は3週間の中断期間に入る。
連戦の中新監督が合流し、試行錯誤のなか公式戦を戦ってきたチームにとっては戦術を深めるためのありがたい時間となるだろう。
途中合流した4人は息つく暇もなかっただろうと思うので一度ゆっくりリラックスして休んでほしい。
リーグ戦次の相手はFC東京。
前半戦最終戦となるのでしっかり準備して勝利を手にしたい。
その前に10日後には天皇杯の高知ユナイテッド戦がある。日程的に余裕はあるので、格下相手に快勝してチームに良いムードを作り出したいところ。
ちなみに明日はエリートリーグ愛媛戦もある。
中継がないのは残念だが、チームの底上げ+四国ダービーなのでしっかり勝つことを願う。