リーグ戦3連敗中と浮上のきっかけを掴みたい徳島ヴォルティス。
中断前最後の一戦はホームに清水エスパルスを迎える。
結果
2' 原輝綺
14' 渡井理己
19' オウンゴール
87' 小西雄大
前半
プレスをそれほど強く掛けてこない清水に対し、立ち上がりから徳島が保持する展開が続く。
これまでは比較的前線に居っぱなしだった渡井が、この試合では昨年のようなフリーマン的役割で最終ライン近くまで降りてくる場面が多く見られた。
奪いどころに困った清水は532ブロックに変更し、前線2枚の個に攻撃を任せてスペースを埋める守り方に変更。
渡井が下がり目にいることでボランチが高いエリアに出ていくシーンが増え、得点シーンも岩尾が前に行き空いたところを渡井が使いミドルという流れだった。
得点力に課題がある渡井がミドルシュートを決めたことは今後に向け好材料となった。
後半
後半も両チームともやり方を変えず同じ展開が続く。
徳島の交代は、まず鈴木徳真と小西、杉森と浜下を交代。
小西の投入で縦パスが増加し、効果的なカードだったといえる。
次に西野と垣田を交代し、宮代が右サイドに移る。
垣田を入れたもののロングボールを増やすということはなかったが、プレッシングや裏への動きなど走力面での効果は大きかった。
最後は田向とジエゴを交代。
ビルドアップで効果的な働きをしていた田向を下げたことで岩尾が最終ラインに落ち、ジエゴが高い位置に居る形となった。
2得点目は小西がワンツーで抜け出しミドルシュート。
小西のアグレッシブなプレーが同点弾を生んだ。
試合はドローという結果で終了した。
雑感
まずは得点を取れたことがポジティブな面といえるだろう。
監督もいろいろ擦り合わせながらやっていると思うが、この試合で見えたものとして、
渡井には比較的自由を与えること、
田向で試合を作ってジエゴはスーパーサブ、
小西を低い位置で使うことで縦パスが増える、
という3点は見えたのではないだろうか。
まあサポーターからすれば知ってるようなことではあるが、この試合でも簡単に2失点を喫したり、J1の強度やスピードを考えると悩みどころであるのは理解できる。
清水が引いて守ってきたことで攻める場面が多く、ここ最近と比べるといい試合だった印象となったが、よりアグレッシブな守備をしてくる相手にこの試合のやり方でどのような試合ができるのかはまだ図り切れない。
悪くない内容の試合で中断に入ってしまうのは残念だが、この試合がどう生かされるのか非常に楽しみである。
この試合が初先発となった西野太陽は、裏のスペースや間で受ける動きは非常に良く、ミスも少なかったのは良い印象だった。
1本もシュートを見ることが出来なかったのは残念だったが、今後も出場機会がありそうだと思わせてくれるプレーを見せてくれた。
次節へ向けて
オリンピックにより約1ヵ月の中断となるが、中断明け最初の試合はガンバ大阪とのホームゲーム。ガンバ大阪はACLとコロナの影響で延期になっていた試合があるため中断なく連戦の過密日程最後の試合となる。チーム状態の差は大きいため、走り勝ちたいところである。