オリンピックによる中断から約1ヶ月ぶりのリーグ戦再開となった徳島ヴォルティス。
他クラブの結果を受け中断期間に降格圏へ転落し、巻き返しを図りたい今節はホームにガンバ大阪を迎える。
結果
30' 宮代大聖
45+1' 西谷和希
90+1' チアゴ アウベス
前半
中断前と比較すると、上福元,田向,福岡がメンバー外で、長谷川,ドゥシャン,西谷などがスタメンに名を連ねた。
これまでのポヤトス監督のやり方は両SHが絞って中央に人数をかける配置だったが、この試合は西谷が大外で張り、渡井がIHの位置にいる433というのが正確な配置だろう。
守備時は渡井が前に出て442で守っていたが、先制後は451の形で、完全に433システムをとっていた。
何度かピンチもあったが長谷川徹がビックセーブでゴールを割らせなかった。
しかしセットプレーから危ないシーンが何度かあり、ここの課題は変わらずといったところだろう。
後半
G大阪は442にシステムを変更。
これによりサイドのスペースを取れる回数が増えて前半より徳島に優位な場面を作る回数が増える。
徳島はやり方を変えず、選手交代はまず宮代と渡井を垣田と小西に変えてプレス強度を保つ。
次に消耗の激しい杉森と徳真を藤田征也とジョエルに交代。
最後は西谷と西野を交代。
どのカードも何かを変えるのではなく運動量と強度の部分でエンジンを積み替えるような切り方をした。
雑感
この試合MOMと言ってもいい活躍だったのが西谷和希だろう。
これまで左SHで出ていたのは杉森だったが、間で受けるプレーに特徴のある杉森と比べ西谷が違うのは裏のスペースで勝負が出来ることである。
西谷が裏に走ることでサイドを突破できることもあるが、相手の最終ラインを押し下げて渡井や杉森がプレーする空間を作ってくれる。
足元で受けたがる選手が多いチームで、ライン裏で勝負してくれる選手はチームにとって非常に大きな効果を生んでくれる。
怪我でコンディションが上がらない期間が長かったが、昨年見てきた西谷和希がやっと帰ってきてくれたと全ての徳島サポーターは思ったことだろう。
序盤戦苦しんでいた渡井もJ1の強度に慣れてきたのか、ボールロストがかなり減りチャンスメイクも増えてきた。
守備に不安のあったジエゴとビルドアップに不安のあったドゥシャンもこの試合は安定したプレーを見せてくれた。
ジョエルは最後のチャンスを決めきれれば完璧だったが、その前のボール奪取など素晴らしいプレーだった。
ポジティブトランジションでは攻められる場面だったが展開と状況を理解した10代にしては可愛くないパス選択を見せてくれた(褒めてる)。
終了間際に出場した西野太陽は相手のプレッシャーが激し時間帯での投入だったが、判断は非常に落ち着いており守備のタスクもしっかりこなしてくれた。
少ない時間で今後が楽しみだと思えるプレーをしてくれた。
次節に向けて
次節は一週間後、アウェイで鹿島アントラーズとの試合になる。
今最も替えが効かない岸本が累積で出場停止なのは不安要素だが、残留争いから抜け出すには連勝が必要である。