得点の取れない試合が続き連敗中と厳しい状況の徳島ヴォルティス。今節はホームに首位、川崎フロンターレを迎える。
前節↓
前回の川崎戦↓
結果
34' 知念慶
38' 一美和成
42' 脇坂泰斗
52' 知念慶
前半
スタメンは契約により出場できない宮代と出場停止の岸本が不在。
前節との変更は、岸本と佐藤がメンバー外、渡井がベンチで一美がスタメン、岸本の位置には藤田が入り、新加入のバケンガが初のベンチ入りとなった。
立ち上がり最終ラインで回す徳島に、過密日程の川崎は前線からしっかりプレスを掛けてくる。
徳島はこの日2トップということを活かしライン裏へのボールをいつもより多様していく。
守備では前線から積極的に奪いに行くも、川崎の選手に剥がされピンチを招く場面も多かった。一度奪い切ってゴールネットを揺らすもオフサイド判定。
最初の失点は藤田がエウシーニョを倒しPK。
ここまではカカがカバーに行き対応していたが、この場面では藤田が晒され突破を許す。
前節のPKもだがペナルティ内で焦って手を使ってPKを与えるのはDFとして対応が悪すぎる。
カカもいたしファールをしなければ間違いなく得点が入っていたとはいえないシーンだった。
失点から4分後、岩尾の裏へのボールを一美が受け、ジェジエウをかわしミドルを決めて同点。
この日の裏への意識の高さから生まれた素晴らしい得点だった。
しかしまた4分後、脇坂にミドルを決められ勝ち越しを許す。
こぼれ球を拾われた後、徳真が旗手に簡単に反転を許したのがポイントだが、相手が上手かったというのは間違いないが、球際が売りのボランチなら簡単にやらせてはいけないところ。
しかも相手は筑波大学の後輩である。
後半
開始早々CKから失点。
試合としては厳しい状況となったが、相手がペースを落としたことで徳島の攻め込む場面が増える。
最初のカードは藤田と垣田を下げてジエゴとバケンガ。右サイドをかなり突破されていただけに個人的にはHTで福岡を右側に持ってくるかなと思ったがこのタイミングで動かしてきた。
FW2枚のうち、今日の出来を考えると垣田を下げるのは妥当だといえる。
次に徳真と一美を下げて小西と渡井を投入。一美は脚が攣っての交代。
守備の場面が減った展開で小西の配給はかなり効いていたように思う。
守備面での不安は分かるが得点をとるなら間違いなく小西が最も効果的なボランチだと感じる。
最後は浜下を下げてジョエルを投入。
川崎が撤退守備を敷くなか、エリアの外で回すだけではなく積極的にパスを入れていき決定的なチャンスシーンも何度か作ったが得点には至らず試合終了。
雑感
2トップの試運転、バケンガのデビューなど見どころの多い試合となった。
相手のコンディションが悪かったとはいえ岸本不在のなか次に繋がる試合が出来たのではないだろうか。
こういう試合をどう頑張っても勝てなかったかもしれかいレベルの川崎戦で消化出来たことは良かったのではないかと思う。
まず2トップについて。
FWが前線に2枚いることで裏への動き出しが増えたことはかなり良かった。
1人がサイドに流れて受けたとしても中央に1人ターゲットがいるという状況になるのも得点を取るという点では大きい。
裏へのボールが増えたことで中央に浜下がプレーするエリアを作り出す効果もあった。
デビュー戦となったバケンガは非常に期待の持てるプレーを見せてくれた。
裏への動き出し回数も多く、パワーとスピード、テクニックも高いレベルにあり、守備もサボらず帰陣してくれ、とりわけペナルティエリア内でのポジショニングは秀でたものがあった。
渡井のクロスに飛び込んだ場面では恐らくジェジエウに引っ張られて合わせられなかったのだろうが、嗅覚に優れているという本人の言葉に偽りがないことをピッチ上で表現してくれた。
この試合ではいつもより鋭い縦パスを入れるシーンが多く、繋がらなかったとしても相手には怖さを与えるプレーが出来ていた。
特に渡井なんかはそういったボールを受けて反転するようなプレーができないと生き残れないから、粗治療ぎみでも優しくないボールをもっと付けていって欲しい。
次節に向けて
次節はアウェイでベガルタ仙台との対戦。残留争いの直接対決となり、絶対に勝たなくてはならない試合である。
残留圏まで勝ち点差は4に広がり、もうここからは惜しいでは許されない。
前回の仙台戦↓