クローン病について
そういえば書いてなかったので、改めて「クローン病」という病気について紹介したいと思います。
クローン病について
📌クローン病とは
炎症性腸疾患(IBD)と呼ばれる、大腸及び小腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍をひきおこす原因不明の疾患のひとつ。
クローン病の他には潰瘍性大腸炎なんかもこのIBDのひとつで、安倍前首相がこの病気を理由に辞任されて話題になりました。
ちなみに、クローン(Crohn)病という名前は、クローン医師らによって初めて報告されたことに由来しています。
クローンと聞くと生物を複製するクローン(clone)が思い浮かんで怖い印象を受けますが、そのクローンとは無関係です。
📌クローン病の特徴
・口腔から肛門まで消化管のどの部位にも炎症が起こる可能性があり、好発部位は小腸と大腸(特に小腸末端部)。
・主な症状には腹痛、下痢、全身倦怠感、下血、発熱、肛門病変、腹部腫瘤、栄養障害、貧血、体重減少など
・手術率は発症後5年で33.3%、10年で70.8%
・他人に感染する病気ではない
📌クローン病のデータ
・主な発症は若年層で、10代、20代が多い
・男女比は2:1で男性が多い
・日本では約7万人の患者が登録されている(2020年の最新統計)
・日本の患者数は年々増加しており、生活習慣の西洋化が原因ではないかと言われている
📌指定難病96
クローン病は国の指定難病となっています。
その理由は
- 原因がはっきり解っていない
- 現在の医療では完治させる方法が見つかっていない
などだと思います。
難病といっても直ぐに命に関わるというものではなく、死亡率は一般人と大差ないそうです。
個人的な見解なんですが、食事に制限が多く、この病気以外の部分はむしろ健康的になって、結果的に死亡率がプラマイ0になっているのではないかという説。
📌治療方法
クローン病は現状、完治させる方法が見つかっていません。
薬などで症状を抑えることが出来るものの、寛解(症状がない状態)と再燃を繰り返す為、ゴールのない長期的な治療が必要になります。
治療においては、内科的治療で長く寛解期間を維持することが大切で、症状によっては外科的治療(手術)を行う場合もあります。
・内科的治療
栄養療法…腸管の安静と食事からの刺激を取り除くことで腹痛や下痢などの症状の改善と消化管病変の改善が認められる。低脂肪、 低残渣 の食事が推奨されている。
薬物治療…主に5-アミノサリチル酸製薬(ペンタサ、サメサラジンなど)、免疫調節薬、ステロイド(ゼンタコートなど)などの内服薬が用いられる。5-アミノサリチル酸製薬や免疫調節薬は、症状が改善しても再燃予防のために継続して投与が行われる。
生物学的製剤にはヒュミラやレミケードなどがあり、免疫機能を担うマクロファージから産生される炎症性サイトカインである、TNFα(腫瘍壊死因子)に対する分子標的治療として生まれた生物製剤。炎症や潰瘍を引き起こすサイトカインを人工たんぱく質が攻撃して、その働きを抑制することでクローン病の活動性を抑える。寛解導入に成功した場合、寛解維持目的でも用いる。
・外科的治療
高度の狭窄や穿孔、膿瘍などに対しては外科治療が行われる。
腸管をできるだけ温存するために、小範囲の切除や狭窄形成術などが行われる。
✳まとめ
ネットの情報をかき集めると、クローン病とは主にこのような病気です。
病院で聞いた説明を全て合わせても同じような感じでした。
頭のいい人たちに早く完治法を見つけてほしいものです。
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参照
・難病情報センター
・IBD LIFE
・nomu-capsule.jp